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「――――生き延びるぞ、絶対に」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで331日まで。

ブラック企業に勤めていた主人公クドウカズトは、疲れ果てた帰路の運転中に何かを轢いてしまう。犬にしては妙に大きく野性的。

目撃者も居ないし逃げてしまおうか、と魔がさした時「経験値を獲得しました」というアナウンスが聞こえ、犬の死体は忽然と消えた。

 

疲労から幻覚でも見たか、とその場を後にしたカズトでしたが……翌朝になってみると、世界は一変していた。

いや正確にはアナウンスが聞こえた、深夜帯に既に変質していてそれに気付けなかっただけなんですが。

朝になって外を見ると、ゲームで言うオークのような存在が闊歩し、謎の巨木に覆われた街を見る羽目になって。

 

そしてカズトは、変質した世界ではステータス・オープンと唱える事でステータスの閲覧や、職業選択やレベルアップによるスキル獲得が出来ることに気が付いて。

ストレスや恐怖への耐性、危機感知やアイテムボックスなど。異常事態が起き、電気も止まってしまった世界で、安全に生き延びるためのビルドを組み立てます。

 

可愛がっていた野良犬がモンスター討伐で強化されたので同行したりもしますが、基本的にはソロで活動していく形になりますね。

一度ショッピングモールに逃げ込んだ集団と遠目に目撃はしますが、ちょうどオークたちの襲撃を受けており、助けられる状況ではないと逃げることになって。カズトは自身をロクデナシと称してましたけど。

 

あそこで割り込んでも死体が一つ増えただけですし、そこまで卑下する事もないような気はします。実際、極限状態で無償の協力を要請される可能性もあったし、面倒に感じたのも間違ってないしな……。

カズト以外にもこの世界に適応してスキルを取得し、生き延びようとしてる人々が要るのは良かったですけど。その数があまりにも少ないというか、その割に強力な敵が居て人類ヤバそうですよね、本当。どうにか生き延びて欲しいものですが、さて。