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えーっと、久しぶりの酷評です。

電子書籍って時々販促で試し読み増量とか、1巻無料とかやるんですけど、それで手を出してみた上での酷評になります。



ご了承の上、お読み下さい。




 

まず、この作品は子日あきすず先生が小説家になろうで連載している『Free Life Fantasy Online ~人外姫様、始めました~』って作品のコミカライズですね。

小説の方はKラノベブックスから書籍化されてます。WEB既読で、書籍の方には手を出してなかったんですが、コミカライズがキャンペーン対象になっていたから読んでみようかな、と思ったら痛い目見ました。

WEB好きなので、書籍その内買おうかなぁとは思ってたんですよ。でも、漫画の方を先に読んでたらそういう気持ちは湧かなかった事でしょう。

 

内容を端的に紹介すると、妹から本体とソフトをプレゼントされて、初めてVRゲームをプレイする事になった姉の琴音がマイペースにゲームを楽しんで行く、と言うのが骨子の作品ですね。

 琴音はハーフで容姿も整っているし、それを維持するための努力も怠っていない美少女なんですよ。


コミカライズは、その琴音をやたらエロで売りだそうとしてる感じがあって不快。

WEBだと「宅配です」「ではこれで」で荷物を渡して帰った配達員の兄ちゃんが、琴音の胸の大きさに衝撃を受けるシーンがあったりとか。

サクッと終わっていたはずのキャラクタークリエイト。薄着になるって描写がWEBではないのにコミカライズではリアルでは下着姿になるし、キャラメイクしてるシーンでは全裸状態になっていたりします。あと、考え事してるシーンとかも無駄に裸体がコマにあることが。

 

前述の通り、琴音は美少女設定なのは確かです。美容の知識は確かで、それを用いて女性プレイヤーと親しくなったりもします。
他にも抱き付き癖のある妹がキャラメイクによって姉の胸が序盤失われてることにショックを受けたり、しばらく先のエピソードになりますが琴音がゲットした進化で外観が変化する装備が、やたらピッチリした状態になって容姿が際立つことになったり。掲示板回では、その容姿を話題に盛り上がる他プレイヤーがいたり、と確かに容姿や胸囲に関して描写されることはありますが、コミカライズみたいにエロ全振りじゃないでしょ……。

 

あと、キャラクタークリエイトのサポートAIWEBの方だとかなりシンプルというか、用件のみサクサク進めてくれるタイプなんですが……。

コミカライズの琴音が、AIの信頼度を下げて馬鹿AIにしたみたいな描写が加わってるのも、苦虫噛んだような気分になりましたね。

 

コミカライズだと信頼度が下がった結果として、人外種族……ゾンビになった上でカタコンベスタートを決めることになるわけですが。

WEBの方では、琴音がデメリットとかも理解した上で、不人気になりそうなゾンビを選ぶし、開始地点が他のプレイヤーと違う事も了承してるんですよ。

 

ゾンビと戦ってるときにハンバーグのタネみたい、って思う部分は一緒なんですけど。WEBはレベルアップに必要だからと作業感があるところを、なぜかコミカライズでは「楽しいかも」みたいにハイになってるし。

WEBとコミカライズでは主人公の性格がかなり異なっているように感じられます。

 

あと、アホの子にされたサポートAIがゲーム内部でもやたら絡んで来たり、コミカライズで改変されてる部分が多すぎて疲れる。ここまで行くと改悪だよ……。

小説と漫画では魅せ方が違うから、ある程度アレンジ入るのは問題ないと思ってるタイプなんですが、それにしたってこれはない。ちょっと気になって書籍版の試し読みもチェックしちゃいましたが、そちらはWEB準拠のスタートで安心した。それが普通の筈なんだよ……。
もし気になった方がいたら、WEBあるいは小説版の方を読んでください。是非とも。