「はい。そんなわけですから、伸るか反るか。成功してあっさりと斃せるか、失敗して逃げ帰ることになるか。どちらかです。やり直しはありません。安心してください」
BOOK☆WALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで4月30日まで。
相変わらずヨック村で錬金術師として活動しているサラサ。
店員として雇ったロレア、借金返済生活を送っているアイリスとケイト達との関係も良好で、自分の修行も少しずつ進めているようです。
シーズン的に氷牙コウモリの時期ではなくなるのもあって、アイリスたちは新しい金策手段を模索しますが……。
それらの情報をサラサから得られるって言うのは本当に美味しいですよね。
大樹海と呼ばれるのは伊達ではなく、実は1回で借金を返せるようなレベルの素材も取れるらしいです。もっともそれだけ危険性が高いみたいですが。
蜂蜜採集に行ったアイリスたちが失敗してたりしますし、手堅い範囲で活動するのは間違ってないんですよね。
でも、後にサラサが森に入った時には素材の宝庫に目を輝かせたりもしていたわけで、情報の貴重さが窺われるというか。
オフィーリアが珍しい素材を送って来たら買い取ってやると言ったのも納得というか。それだけのモノが取れるってことですからねぇ。
毎回サラサが取りに来るのも、店舗経営的な観点では問題がありますし。探索者育てるのも今後の課題になりそうですねー。
そして、アイリスたちは探索活動の中で負傷してサラサに借金を負う羽目になったわけですが。
そもそも彼女達が探索者をやっていたのは、実家にも借金があったからと言う事情が明らかになって。見捨てきれないサラサが、サラマンダーを倒しに行くというチャレンジをすることになって。お人好しだなぁ。
アイリスの実家が交わした借金の方も詐欺師みたいな手合いが絡んでた疑惑があるから、と伝手を頼りに調停人を紹介してもらったりますますアイリスがサラサに頭上がらなくなった感が。
巻末の描き下ろしSSは「サラサ、入学する」。
タイトル通り入学直後のサラサの話。孤児出身と言う事で、嫌味を言ってくる人が多かったそうですが。
まぁそれは彼女が入試1位だったため、良く思わない連中がいたからで。でも、学校の厳しさは伊達じゃないから、そういうヤツが脱落してくそうですし……何よりサラサを助けてくれる良い先輩との出会いもあったのはなによりでしたねぇ。