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「今まで通りで良いから、今まで通りで」

「はーい、解りました。サラサさん。これから、よろしくお願いします」

「こちらこそ。頑張ろうね!」

 

この世界、同性での結婚も出来るしポーションを使えば同性でも子供を作れるということで、そういう嗜好の方にも優しい世界のようですけど。

借金のかたとして嫁に出されかけたアイリスが、軽い男性不審になってサラサにアピールしまくるように。

サラサは「アイリスさんが男性だったら落ちてた」とは言うものの、性別の壁は大きいと考えるタイプらしくて、あまり押し売りされてもなぁ……って気分にはなった。

ロレアちゃんが弟子入りして一緒に住むことになったりしてますが、こっちはサラサが受け入れてるし、接し方と主人公の受け取り方って大事だなと思った次第。

 

ただ、今回の問題はサブタイトルにいる「ちょっと困った訪問者」がちょっとどころではなく面倒な人物だったという意味で、苦虫噛んだ気分になったというか。

サラサが錬金術師として頑張っていく物語を読みたいのに、やってくる問題の質がなぁ……。

 

レオノーラさんからの紹介状を持って訪れた研究者ノルド。彼はサラマンダーの研究をしっかり行いたいため、サラマンダーが討伐されたばかりの場所を訪れたいので、探索者を紹介してほしいとのことで。

報酬額が良かったのでアイリスが即決してしまったのも、良くはなかったですね。『無茶を言われても聞く必要はない』って一文があったんだから、もっと情報収集をするべきでしたよね。

 

ノルドは知識が豊富な分、サラマンダーの住み家に行く途中も素材に夢中になったりするし、付加情報も完璧じゃないといけないとサラマンダーもどきの研究をはじめたり。

その上で最終目的地についたら、予想外の実験を始めるもんだからもう……アイリスたちも巻き込まれたので、サラサが助ける為に手を尽くすことになっていましたが。

ノルドだけだったら助けなかったっての、間違いない本音だよな……。

 

巻末SSは「報奨金と貯金箱、そして魔力操作」。

学生時代のサラサのエピソードですね。

入学して最初の定期試験が終わり、報奨金を貰ったものの扱いに困ったサラサがそれをどう扱うか相談して。貯金箱というアーティファクトが、サラサの魔力量によって愉快なアイテムになってたのは笑いました。

マスタークラスの指導を受けられるというのは、貴族の先輩方からしても貴重な機会で……特にプリシア先輩はオフィーリアさんのファンって事もあって良いリアクションしてくれてましたね。