「迷宮から出ても一緒?」
「“ネームド”解散しない?」
(略)
「ああ……まだ考えていなかった。でも、そうだな……迷宮を出たら少し旅をしようと思っている。2人共一緒に来てくれると有り難い」
BOOK☆WALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで4月30日まで。
冒頭のあらすじで「後に、神界を揺るがす厄災のパーティ“ネームド”の誕生である」とか書かれてて笑った。いやまぁ、タイトルでも厄災と言われてるし、1巻の後書きでも書かれていたことではあるのですが。
神様が迷宮のルールは守っているけれど……シュンの行動は神様の想定を超えていくことが多かった。
まぁ、シュンの行動って「敵のHPが100万とかあって、こっちの攻撃では1ダメージしか入らない。けど、ダメージが入るって事はいつか倒せるってことだ」と100万回殴るみたいな、ゲームならともかく命が掛かった状態では早々やらないし、普通は100万回殴る前に失敗して死亡するみたいな綱渡りを渡り切っていく、みたいなヤツなんですが。
シュンが前人未到の行いをする度に神様がグチグチ言いますが、文句を言うなら絶対に倒されたくない敵は「どれだけ殴っても0ダメージです!」とか無理難題を強いればいいのに。今回シュン達が遭遇してしまったオグノーズホーンって言う、上層の住人とかはかなりそれに近いですけど、神様の配置したコマって言うか勝手気ままな風来坊で、迷宮の乱数役って感じですしね……。
神様自身が敷いたルールをしっかり守ってるのは偉い。愚痴りもするし、再犯対策もするけどそれでもシュン達の行いをなかったことにせず、報奨を与えてくれる辺りは真面目に運営してるともいえる。
……まぁ、繰り返されたらたまらないって感じで、ルールを改定していくので全てが神様のさじ加減次第の状況は危ういとも感じたりするんですが。
シュンと同行している双子が空間把握能力高くて、隠し部屋をポンポン見つけるのも神様の頭痛の種だとは思いますが。
3人の結成したパーティー“ネームド”内の関係は良好なので、まぁこの調子で頑張っていってほしい所です。
迷宮内部には探索者を邪魔する迷宮人が配置されていますが、それは迷宮内部で殺された現地人が元になっているとか。それを捕えて、射撃の的にしてる腐った街があったりだとか。
シュンたちの道は困難ばかりと言うか、迷宮と言う場所が根本的に安全な場所って少ないんですよね……。これを見ると、シュンの得た風呂・トイレ付の個室に入れる加護は本当に効果絶大です。