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「無知は人を殺すっす。知りたがりは早死にするっす。その辺のバランスをしっかり見極めることが大切っす。さあお嬢。姐さんに良いところを見せるっす」

 

スラム街の一件の後、アキラはアルファのサポートを受けてクズスハラ街遺跡の奥へと向かって。

そこには迷彩で隠された今も稼働する旧世界の施設があり、アルファがそこの管理者と交渉した結果として、旧世界の遺物をゲットする事に成功。

旧世界の定義で言えば廃棄品にあたるそうですけど、季節による商品の入れ替えなどなどで出たものだから品質に問題はないとか。そこでアルファが言ってた、「最初から廃棄品狙いだったら交渉の可能性がある」って下りはちょっと面白かった。

アキラの場合武力以外にアルファって言う窓口があったから上手くいってるだけで、普通はそう上手くいかない手口なんだろうなぁ……。

 

そうやって得た遺物をシェリルの販売所に持ち込んで。旧世界の情報端末があったことで、いろんな思惑が蠢きだしてると言いますか。

ヴィオラは相変わらず暗躍大好きで好き勝手やってるなぁ。最終的に利益を出してるのは間違いないと思うんですけど、早いうちに排除しておいた方が安全なんではないだろうかって思ってしまう。

でも、都市の幹部を相手取るにはシェリルじゃまだ不足してる部分もあって、今回で言えば事前に高級料理に慣れさせてくれたりしたのは助かってるので、うーん難しい。

 

アキラは先日人型兵器を蹴散らした関係もあって、キバヤシから強制依頼を持ち込まれることに。もっともそれは基本的には不利益をもたらすものではなく。

ランク詐欺状態だから、ハンターランクを適正値にするために実績を積んでもらう調整依頼で。

こちらはこちらでいろんな思惑が重なって、ユミナが同行者になってましたが。いやぁ、書籍版だと彼女とアキラの交流が増えてて面白いですね。

ユミナの方は先を往くカツヤに追いつくために必死なようですが……カツヤについてる幽霊がネットワークに取り込めないから……って危険視されてるのが恐ろしい。

 

アキラとの交流によって、それぞれの在り方を見直すようになったレイナとトガミが同行して遺跡探索してる様子とかも結構好きですねー。

で、なんの因果かそこにアキラが現れ一緒に遺跡探索するようになって。同じ情報を得て探索に来たから、って事でしたけど。報酬交渉の複雑化は避けられないし、いやぁ普通のハンターは考える事多いですな。

アキラは交渉ダメだから大体他の人に委託してるからな……大体キバヤシ。利害が一致してるからいいか。

 

今回登場した管理人格ツバキが色々と手を回して、状況が動いていますが。

後に波乱を呼ぶカードの事とか、ティオル周りのエピソードとかも書籍化に際し加筆修正されて、まとまりが良くなった感じがして読みやすかったです。

そして来月発売のⅥ下巻のサブタイトルが「望みの果て」で、シリーズ前半戦クライマックスとも謳われてるんですよね。WEB既読勢としてはなっとくのアオリなんですが、書籍化にあたって結構変わってる部分もありますし、さてどんな決着となるのか。今から楽しみです。