「仮初の命ですが、殺し合いましょう。――最後まで」
(中略)
「――殺し合った程度で俺を理解できると思うなよ?」
『犯罪王』のサブタイトル通り、レイの兄であるシュウと因縁のあるゼクスのエピソードが多く盛り込まれた巻でした。
神話級に近い古代伝説級のUBMを撃退したことなんかもあったようですし。そんな2人が特に激しくぶつかった過去の一幕は、熱かった。
お互い妥協せず代償を支払いつつ切り札を切って。でも、その為にできなくなってしまった事もある、と。中々重い。
現在、監獄に居るゼクスは脱獄を企てているし。
王国もまたしても戦争が近い中で、シュウは弟の設立したクランに所属するなど、これまでと違った環境が作られつつある状況。
もし2人がまたぶつかり合うとしても、その決着は違う形になりそうだなぁとは思いました。
レイは自身の装備を更新しつつ、クエストで得た報酬の枠をクランメンバーに還元して底上げを図るなどして、着実にクランの地力を伸ばしてる感じはします。
今回得たアクセサリで、代償を軽くしながらガルドランダを呼べるようになったりだとか、秘密が多そうな斧をゲットしたり、結構いい運を引き当ててる感じがしますね。
自分が『悪運寄り』という自覚があるレイがちょっと戸惑ってましたが、ネメシスがこれらの幸運は今までの積み重ねがあってこそだ、と励ましてたのは理想的なマスターとメイデンの関係のように思えて良かったですね。