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「俺はデルウハ」

「毎日パンとサラミが食える立場を守れるなら 世界がガスに埋もれようと」

「化け物を殺す仕事に就かされようと構わない そういう男だ…よろしくな」

 

イペリットという怪物が湧くようになった地球。

この怪物は惑星を彼らに住みやすくする為、人を障害と認め最優先で排除しにかかった。

イペリットが出すガスで地上は覆われ、人類は高地へと逃れようとしたものの……そのわずかな土地を奪い合い、イペリットに襲われたって言うんだからどうしようもない。

優秀な兵隊を集めて反撃にでる世界連合軍計画ってのがあったらしいですが、遅きに失したとかなんとか。

 

そうした海外の事情に詳しいデルウハは、食事が取れれば汚れ仕事だろうと引き受ける主義の持ち主で、「あるとしたらここだけ」と長野を訪問。

飯が食えないなら死を選ぶ辺り筋金入りですが……ギリギリで隠された研究所のメンバーに助けられた。地下研究所ながら、生産設備も整っているようで200人ほどが生き延びているとか。

食事を提供してくれるなら協力します、とデルウハは言って実際軍事に詳しい人材を欲していたわけで、ギブアンドテイクは成立するんですが……。

 

この研究所では人体実験を行っており、それで作り出した女子5人の兵隊「ハントレス」による防衛を続けていた。

しかし実験体だった彼女達はかなり不安定で「力を誇示するばかりの子供たち」と評されてました。

ただし、軍人が出来なかったイペリットとの近接戦闘が可能な身体能力に加え、「死んでも一時間前の自分を再生する」という不死身の兵隊でもあった。

 

その能力を、研究所の所長よりも効率的に運用してのけるのがデルウハであり、この主人公最悪だよ、って言いたくなるんですよね……。

戦闘中に味方を斬ってしまい混乱した子が居て、その子と他のメンバーとの関係が悪化する可能性が高い。だから殺して記憶をリセットする。

生き残りも殺してしまえば「ミスで同士討ちした」と事実は消え失せるんですよ! と言い表情で告げるんですよね。怖いわぁ……。

 

所属していた軍隊で「悪魔」なんて呼ばれていたのも頷ける。

イペリットと至近距離で遭遇して、敵わないとわかったから逃げを打った。「部下より速く走れる状況だったから逃げるだけは出来た」って台詞、聞いてるだけなら「あぁ部下が何か荷物を持ってて、遅れてしまったのかな」って思うかもしれませんが……。

回想シーン見ると、部下の足撃って倒れたのを囮に逃げてるんですよね……自分が生き延びるという点においては間違ってないけど、躊躇いなく選択できる辺りが怖い。