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(リンフォードから逃げてた時、私は何もできなかった。全部師匠に任せっきりで。いるもそう。だから、今度は私がやる)

『フラン……』

むしろ俺がフランの言葉を聞かなかったのに。もっと相談するべきだったのだ。なら、今からでもフランと話そう。

 

シードランのクーデターに巻き込まれる、なんて想定外のトラブルがあったものの、フラン達は無事にパルボラまで到着。

月宴祭を満喫しようとしますが……その途中で、料理ギルドを発見。冒険者ギルドとの兼任でもOKと言う事で登録したわけですが。

その際に腕を示すために出したカレーへ、厳しい評価を下した幹部が居て。フランはそいつを見返してやる! と祭に合わせて行われる料理コンテストへの出場を決意。

 

縁が出来た商会に調味料や、調理するスペースを提供してもらって。

フランの期待に応えるべく師匠も気合を入れて準備していきます。コンテストは屋台形式で、カレーをそのまま提供するのは時間がかかる。だったらカレーパンを作ろう! ってなる辺りは異世界の知識がある師匠ならではですが。

その腕前に惚れた冒険者からの協力が得られたりして、準備の方は概ね順調。

 

味に手を抜きたくないからって、魔境に赴いて魔獣肉をゲットして来るのは流石の行動力と言うべきでしょうか。

その帰り道では盗賊に襲われている人々を助け、ついでにアジトを殲滅。囚われていた人を救ったりもしていましたが。

例年入賞してるらしい孤児院にいる料理人に会いに行ったら、チンピラが横暴に振る舞っていたリ。いざ屋台を出した時も絡まれたり、準備をしてる拠点に乗り込んでくる輩まで現れたり。

 

どうにも怪しい、というか。この街で何かが起きているというのは明らかなわけですが……予期せずそれを邪魔しまくってるフラン達はとても良い事をしたと思います。

合間に黒幕どもの会話が挟まっているんですが、想定外の状況に困惑してる様は愉快でした。まぁ、規模が小さくなろうと計画は実行されてしまって被害も出たし、黒幕側の何人かには逃げられてしまったので、完全勝利とはなりませんでしたが。

それでもフラン達がいなかったらもっと悲惨な目になっていたので、ベターな結末とは言えるのではないでしょうか。

A級冒険者たちの活躍を見て、自分たちの実力不足を実感しつつもっと鍛えなきゃと思えるフランと師匠の道行きに幸あれ。