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「決まりだな」

結論は出た。

まぁどうするかは最初からほぼ決まっていたのだけどね。それでも考えることは重要だ。なにも考えずに行動すると、なにかあった場合に大きな後悔が残る。でも、考えて、考えて、自分が納得してから行動したなら、その先になにが待ち受けていても納得は出来る。

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで430日まで。

迷宮都市エレムを脱出し、南の山脈の先にある隣国アルムストを目指すことにしたルーク。道中港町に立ち寄り食材や塩などを購入した上で、山脈を超えようとしたわけですが……。

そこで彼は、『エラルディンの扉』という黒く汚れた岩を発見。

リゼとの出会いのきっかけとなった妖精の門と似た雰囲気を感じ、汚れを浄化で落とすことは出来るだろうと判断し、実行。

 

扉と言う通り浄化後には、自動で開きその先には地下へと続く階段があった。

判断材料が欲しくてサモンフェアリーを唱えたら、リゼからその先に居る子を救ってあげて、と頼みごとをされて。

黒く汚れた地下へと踏み込んでいくことになります。途中、魔法の使い方の改良に数時間

没頭してしまったのもありますが。

モンスターが出没するエリアで、一夜を明かすことになって。ソロで活動して旅を続けている以上、安心して外で夜を越せる方法を考えないとな、とルークは思っていますが。

……そこに思い至るの、ちょっと遅いのでは……? みたいな気分にはなる。まぁ、エレムから夜逃げのように逃げて来て、準備が完全ではなかったのもありますが。

 

浄化の対象になる汚れた空間の中に居るのに、布で口元を覆うとかの対策もしてなかったですし。……後に完全防備の人でも、影響からは逃れられない事例に遭遇しましたし、効果はなかったかもしれませんけど。心構えの問題として。

彼なりに考えて納得した上での行動なわけで、外野がとやかく言うのは野暮ですけど、もうちょっと慎重になってもいいのでは、みたいな気分にはなる。

 

途中危うい場面もありましたが、リゼに頼まれた子は無事に保護出来て。

地下を彷徨っていた所、親切なドワーフと遭遇して色々と教えてもらう事も出来たので、得たもので言えばプラスが多いと思いますけどね。

特に、下手に転生前に武術を嗜んでいたからこそ攻撃を回避するように努めていた主人公ですが……レベルアップを重ねていけば、下位のモンスターからの攻撃では傷を負う事もなくなる、っていうこの世界の常識を知れたのは大きい。

 

ソロで活動してるのもあって、どうしても知識に抜け漏れが生じてしまうんですよね。そもそも何を知りたいのかが分からない場合もあるし。

そういう意味では、そのドワーフの紹介で冒険者の集団であるクランに所属して、そこの蔵書とかを見られる環境を得られたのはとても大きいと思います。

まぁ、異国の地に来て新規登録したから、最下級の冒険者として再スタートすることになったルークが、高名なクランに飛び入りしたことを面白く思わない人とかも居るようでしたけど。

彼を受け入れてくれる人も多くて、良い出会いが出来たなぁと言う感じ。……まぁこの国自体は、成り立ちからして火種がくすぶってそうだなぁとは思いましたが。どうなるやら。