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「無理。私は同胞を絶対に見捨てない」

 

獣王の印が押された許可証を貰っていた事もありますが、進化を果たした黒猫族と言う事でフランは獣王国を問題なく旅する事が出来てましたが。

王が不在であるタイミングを狙って隣国が不穏な動きを見せていたり、予断を許さない状況ではあるようです。

 

道中でメイドを連れ、魔剣を所持したメアという少女と出会い、彼女が狙っていた獲物のとどめを奪った形になってしまったので、代わりに模擬戦をすることになったりしていましたが。

同年代でまともに戦える相手だったこともあって、フランにはとても良い刺激になったようです。

 

王都に無事到着し、念願のキアラの対面も叶いました。

歳もあってか近頃寝込んでいたそうで、フランの噂も聞いていなかった状態だそうですが。

進化を果たした黒猫族との対面を喜び、進化の条件に付いての情報を聞いた後は、そのまま飛び出して進化を果たそうとする意思の強さはすさまじい。流石に病み上がりなので侍女に阻止されてましたが。

 

現在の縦横は黒猫族を保護する立場で、黒猫族を集めた村なんかも作ってくれていたようで。

折角だからとフランはそこに足を運んで……とても尊敬されることになります。進化した実例が目の前に来るとやっぱり衝撃的何でしょう。

既に獣王から進化の条件が伝えられていたようですが、半信半疑の部分があったようですし。年老いたものはもう進化は難しいけれど、若い世代には奮起する子も居て未来に期待したいものです。

 

久しぶりの同胞たちということもあって、フランは近くに来たゴブリンを相手どって実力を示したり、戦った経験のない黒猫族に邪人を倒す経験を積ませたり、魔術の特訓方法を教えたりしていました。

そこで終わってくれていれば、心温まるエピソードだったなぁで終わりなんですが。フランがいくら強くなったとはいえ、発展途上の個の力であり……北方から襲来した魔物の軍勢を一蹴するのは難しかった。

 

隣国の不穏さ故に軍もすぐに動ける状態ではなく、このままでは同胞たちが危ない。だから、戦うと決めたフランは格好良かった。無茶無謀の類ですけどね。それでも、彼女の奮戦があったからこそ、可能性が残ったのは確かでしょう。お見事。戦闘の途中で引きなので、早めに9巻読みたいところ。