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「いつだって全力で 苛烈で 本当に赤が似合う」

 

修の父親の代から贔屓してくれているお客さん。

彼が1巻最後のエピソードで修を悩ませていた銅器の修理を依頼してきた人で。当時の風合いがよみがえるようだ、と期待通りの出来だと評価してくれました。

もっとも、修の父親は存命であれば人間国宝に手が届いたかも、という凄腕だったそうで。それを託した「今の職人の色」が感じられなかったの部分は残念がられてしまいました。

当人曰く「不埒にもそんな人が磨いていた技法を息子に継承してほしい」なんて願いがあったそうですが。

 

自分よりも腕が良かった父の作品を見て、そんな勝手な願いまできかされて。ちょっと気落ちしていた修でしたが、しいなとの交流で自信を取り戻したのは良かった。

父と自分はあくまで別の人間で、今の自分には極めたいものがある、と自己主張してくれたのは良かった。父の研究していた木目金が、今選んだ道の先にある可能性もあるし、それとは関係なしに父を超えていくつもりだ、なんて。

口数が少ないけど、どこまでも職人と言いますか。修の祖父が彼の事を銅のようだと例えたのも納得。

 

しいなに合う銅を打つのを目標にしている、としいな自身にも告げて。

そういう事をさらっと言ってのける彼の事が本当に大好きなんだなぁと伝わってきたのが良かったです。

いつも一緒にいるかに思える2人ですが、修はもう職人として働いてるし、しいなは大学生なのでそれぞれの時間もあるんですよね。

第十話はしいなが友人と遊ぶエピソードだったわけですが。しれっと惚気が出てくるのでとても良かった。修との時間が減るのが嫌だったからサークルにも入らなかった、とかもうねぇ……。