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「……でも、おまえがそう考えているなら、それはそれでかまわないんだよ、家長のドンダ。何を正しいと思うかは、人間それぞれの自由なんだから……この婆にとっては、この肉が正しいってことなのさ……」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

高校に通いながら実家の料理屋を手伝っていた主人公の津留見明日太。

見習いながら料理には真剣だったようですけどある日家で火事が起きて……気が付いたら、見知らぬ森の中に居た。

聞いたこともない土地と風習の世界だったが、なぜか言葉は通じた。

右も左もわからない状態だった明日太は、森の民の少女アイ=ファに救われて彼女の家でお世話になることに。

 

森の民は男衆がイノシシに似た獣ギバを狩り、女衆がそれを料理するという作業分担が為されていたようですが。

アイ=ファの家は男手がみな死んでおり、集落の有力者との婚約話を蹴ったため微妙な立場にあったそうですが。

そこに男ながら料理をする明日太がやってきて、アイ=ファの家で試行錯誤していくことになるんですから、縁は不思議なものというか。

 

異世界の不思議食べ物に困惑しつつ、ある程度形に出来たのは良かった。

その後、色々とあって他所の家で振る舞う事になったりしてましたが、最初の狙いだった最長老には受け入れてもらえたものの、家長の男からは反発買ったっぽいのがこの後どう転ぶのやら。

それはそれとして、長年獣を狩り続けてたわりに血抜きという発想に至らないものなのかなぁとかは思った。