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(そう、よね。今までの私だったら、きっと貴方を頼っていたはず。けど、もうそれじゃ駄目なのよ。いつまでもリオや貴方に容易に頼って、守ってもらってばかりの私ではいられない。今後は私だって頼もしい戦力になるんだってところ、見せたいの。だから……、今回は私を信じて、一人で行かせてくれないかな?)

 

超越者になってしまい、神の敷いたルールに縛られことになってしまったリオ。

皆の記憶から消えてしまっても。彼女達を守るために力を振るう事に制限が掛かったとしても。守りに行けるリオが本当に格好いいですね。

ソラちゃんと早期に会うことができて、誓約を誤魔化す仮面を借りられたのは本当に大きい。

……暗躍しているレイスがそれらの事情を察して、リオの行動を縛ろう目論んでるのは頭が痛い問題ですが。

 

朗報なのが、セリアが記憶を取り戻してくれた事。

これも七賢人のリーナの遺産であるようですけど、それによってセリアは並列思考と思考加速という賢人の眷属がもつ特殊な能力を扱えるようになって。

ここだけ見るとセリアがリーナの眷属として世界に登録されたのか、って感じがしますけど……その割に、セリアの記憶が他の人々から消えていく気配がないので、リーナの仕込みな感じがしますねぇ。

 

直接の眷属ではなくて、眷属の末裔っぽいあたりが鍵なんだろうか。術式で誤魔化してるんだったらそれこそ竜王の方にテコ入れしてほしかったものですけども。

でも、これまで頼っていたリオとアイシアとの交流が難しくなってしまった状態だからこそ、セリアの活躍が光っていたので演出的にはとても美味しい。

しかしリーナ、セリアに中途半端に託した一方で、自身の転生体である美春の方にも不穏な言葉残していったり、何企んでるんだか。一応味方陣営のハズだけど、微妙に信じ切れない感が強い。

 

あと、今回注目したいのはレイジという、敵に回りその能力を存分に振るう勇者が現れた事で、ガルアーク国王たちが沙月たち味方陣営の勇者の力量を測ろうと決めたことでしょうか。

平和な時代であれば象徴としてあってくれれば良かったけど、いざという時に全く対処できませんなんて言えないから、同格の味方陣営に頼るのは正しいですよねぇ。

フランソワが結構胸の内を明かしてくれたのと、その辺りを察して適度な距離を保っていた沙月との関係が結構好きですね。勇者と国の関係で、一番理想的なのはガルアークだろうなぁ。

 

沙月は現状を加味してそれを受諾。レイジに敗れたサカタヒロアキもまた頷いて、エリカの後任になってしまった雅人も覚悟を決めていましたが……タカヒサだけはまーたごちゃごちゃ言ってるのがなぁ。

リオの記憶が失われたことで、千堂兄妹は一回自分達を縛っていた悪感情をリセットして自分の行いを振り返ることが出来たようで。

亜紀の方はしっかり前進してくれた感じがありますけど、タカヒサの方は足踏みどころか後退してる疑惑すらあって、また厄介な事起こしそうだなぁと思いました。やだなぁ、見えてる爆弾って。

今のタカヒサに比べると、敗北から成長したサカタヒロアキの方がマシに思えて、いよいよタカヒサの地位が危ない。危なくなかった時期がないか。



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