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「お嬢ちゃんは充分に役に立ってる。こうして民間人の代わりに戦って傷つくのも俺たちの役目だ。だから苦しまないでくれ。もしどうしても苦しいのであれば――」

(略)

「――次のスタンピードまでに強くなれ」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

五年前、世界各地にダンジョンが発生した世界。ダンジョン誕生と同時に、そこから魔物が大量に流出するスタンピードと呼ばれる現象も発生し、各国はそれへの対応を求められることになった。

 

日本では、ダンジョン探索する国家資格「冒険家」が設立され、多くの人々がダンジョンに挑む事になります。

単純にゲームに挑むような人もいたけれど、最初のスタンピードで肉親を殺されたからという人もいて、温度差も多いみたいです。

そんな中で、主人公・空星晴輝がダンジョンに挑む理由は……目立ちたいから。

昔から呪われているかのように存在感が薄く、「空気」のように扱われることも多々。

 

そしてある時、空星の家の車庫にダンジョンが出現。その時に、スキルの管理が出来る魔導具も発見し、そこから彼の成長が始まることになります。

彼は人に認識されにくいのもあってWEBで情報収集してますが、WIKI情報を本気で受け取ってしまった(ことで馬鹿にされた)り、店員にヨイショされて買う気のないものまで買ってしまったり、見ててしょうがないなぁ……って気分になることも多いのですが。

 

ダンジョン内部でモンスターが大量に発生する、モンスターパレードに遭遇して新人冒険家の少女を囮に使うような腐れ冒険家もいる中で、空星は逃げずに助けに向かったんですよね。

その精神だけでも、立派に主人公やってると思います。ダメなところはダメなんですがね……。少なくても、信じてもらえるか分からなくても、そういう事例があったって言う事は報告しておいた方が良かったんじゃないのかなぁ、とか思うんですよね。

スタンピード発生時に冒険家は防衛戦に参加しなければならないという規則もあって、それに真摯に応じてる真面目な一面もあって良し。