ico_grade6_3

「いつ帰ってきてもいいように。またネリーと暮らすんだから」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで930日まで。

地球生まれの主人公は、幼少期から疲れやすい体質だった。病院にかかっても原因は分からず。適度に休憩を挟みつつ、体調と付き合って仕事も続けていたようですけど。

ある時神様から声を掛けられる。曰く、主人公の体調不良の原因は「魔力が必要なのに、魔力がない世界に生まれてしまった」ことから来るものなので、魔力がある世界に送り込むことになった、とのこと。

 

地球に残す家族へのとりなしもして、異世界で彼女を最も必要としてくれる人の傍に送ってくれる、という説明はしてくれるのである程度は親切。

もっとも送り込む直前に、異世界に合わせて身体を作り替えるついでに10歳くらいにしておくわね! とか言うから割と勝手なところも神様っぽいというか。

 

そうして送り込まれた先で主人公のサラは、ネリーという女性と出会いこの世界について教わって行くことになります。

異世界から来る招かれ人という存在については知れ渡っているようで、問題なく受け入れてもらえたのは良かった。

一緒に暮らす中でネリーとサラの仲が深まって、良い家族っぽくなっていくのはいいんですけども。

 

……そもそもネリーが住んでいた場所は、魔の山と呼ばれる場所で周辺には多くの魔物がいて、戦闘能力がないままでは近場の町にもたどり着けない。

そこでネリーから色々と教わりつつ、サラは彼女なりの技術を磨いていくわけですが。ネリーがパワー系で、身体強化魔法使えばなんとかなるみたいな考えなんですよね……。

だからか、彼女が教えてくれた情報、結構偏りがあって。

 

サラとネリーが出会って2年が過ぎたころ、実はネリーはサラとの生活を優先して、指名依頼を断っていたという話が出て来て。

そろそろ圧が強くなってきたから、条件付きなら受けてもいいと話に行ったネリーでしたが……帰宅予定日を過ぎても戻らず。

心配したサラが、外の世界へ踏み出していくことになる物語です。ネリーとサラの関係だったり、街に出たサラがアレン少年をはじめとした良い出会いをするのはいいんですが。

 

薬師ギルドにふざけた野郎がいて、サラやアレンに嫌がらせしてきたり。ネリーが帰って来られない原因を作った騎士連中がクソだったり、地位があるだろう人材にあまり期待できないのが最悪なんだよなぁ……。