「お陰で助かったよ ありがとうな 熾」
「う…あ…えっと… …ごめんなさい 怪我させちゃって…」
カクヨムでの連載作品がカクヨムコンの漫画賞受賞して、コミカライズが刊行された形ですね。
原作の涼暮皐先生が推しの一人で、連載読んでいたのでコミカライズされて嬉しいです。
主人公の大輝は、かつて異世界に召喚され聖剣を携え魔王を倒した経験を持つ高校生。
とは言えこちらに帰ってきたときに聖剣は失われたから、持っているのは向こうで5年戦い抜いて得た経験と知識だけ。
向こうで何年も戦っていたのに、こちらの世界に帰ってきたときには一日も時間が立っていなかった。オマケに記憶になかった「凪」という妹まで生えて来ていて。幼なじみとも疎遠になるし、異世界に行ってた影響もあって成績は下降気味だとか問題山積ですが……それでも、彼は彼なりに日常に適応しようとしていた。
そんなある日、違和感を覚えて踏み込んだ先で、血を用いた魔法陣を目撃。
大輝がその関係者と誤解した少女・熾に攻撃されたり、異世界で見た(この世界にいない筈の)魔物とかいう存在が現れたりして、大輝は自分が思っていたよりこの世界には不思議が溢れていることを知るわけです。
貧乏魔術師の熾ちゃんは、魔女と呼ばれることを厭う以外は割と普通な少女なんですよねぇ。対人コミュニケーション能力が低くて、思わぬところで照れたりするし。大輝から初めて秘密を打ち明けられた場面とか、あちこち可愛いですよね。
コミカライズで絵がつくと、熾ちゃんのポンコツ可愛い感じが満喫出来てとても良いです。
1巻時点だと、世界観の説明が多くて事件解決への道のりは遠いですけど。中々いい味だしてるので、このまま続いてほしいものですね。