「…成程 称号「最大火力」の「切り札」か…」
「そんな魅力的な誘いに 乗らない奴はいないでしょう」
「決まりだレイ氏 俺達の勝利「それ」に賭けよう!」
リュカオーンとの戦闘を描く「大志の灯火を抱いて」編4~13を収録。
動物園クランとはいえクラン単位の戦力が蹴散らされた後に、たった2人で挑戦しようって言うんだから中々無茶です。
しかし「最大火力」という称号持ちのサイガ-0は当然良い装備を整えた上で実戦経験を積んでますし、サンラクもPS飛び抜けてますからね。
サンラクがヘイトを受け持ち回避盾を行い、隙を見てレイ氏が攻撃を当てるという連携は即席ながらかなり上手くいっていました。
しかし知恵あるモンスターであるリュカオーンは、伊達に「七つの最強種」と呼ばれていないというか。
ワンパターンな攻撃を仕掛けることでプレイヤーを罠にかけようとして来たりするので油断できません。
全部の攻撃を避けられるわけでもなく、サンラクはインベントリアを活用して生き延びてますが……どうしたって2人では限界もあって。
そこに体育会系少女な秋津茜が合流。エムルとシークルゥというNPC戦力も連れて来てくれたのはありがたかったですね。まぁ、NPCは蘇生できないのでリスクも上がったわけですが。
初起動された朱雀もメカメカしくて、地味ながら良い活躍してくれましたし。
サンラクは制限付きで装備できないため、本格的な稼働はまだまだ先になるんですが、その未来が今から楽しみになる描かれ方で良かった。
ボス相手に切り札を切って畳みかけていく流れも格好いいし、度々言ってますがコミカライズ難しそうと思っていた作品を、これでもかってくらい素敵に描いてくれてるのが楽しい。
格好いいシーンも良いし、サンラクへの特別報酬で「アップデート」するシーンのコミカルな感じも味がありますよねぇ。頭だけな最強種、わりと可愛い。
巻末SSは変わり種商品を仕入れてくる兎ピーツとサンラクのやりとりを描く「今日のおすすめ商品は?」。うーん、相変わらずのピーツ……。
エキスパンションパスSSは「近未来の沙汰も金次第」。サンラクがまた癖の強いゲームに挑んでいく話なんですが。相変わらずゲームの仕様を見抜くのが上手いというか、楽しんでやってるのが伝わってくるのが良かった。