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「――悪魔を惹きつけるのは、願いを抱えた君たちの、青春なのさ」

(略)

「そう。こうありたいという願いに身を焦がす。届かない天の星に手を伸ばすようにね。いやあ、まさに青春じゃないか」

 

スマホを忘れて夜の学校に忍び込んだ主人公の在原有葉は、屋上で燃えている美少女を目撃した。

それは今まで遠い存在としか認識していなかった、校内でも有名なモデル活動をしている伊藤衣緒花だった。

秘密を知ってしまった事で、彼女から近づいてきて。衣緒花の思惑としては、あくまで口止めをするつもりだったようですけれど。

 

有葉は彼女が燃えていた現象について心当たりがあって……このまま放置していていいのか、と迷っていたところで発火現象が発生。

無視も出来ずに心当たりのところまで連れて行き、ひとまず沈静化。ただし一時しのぎにしかならない為、対処方法を探すため有葉と衣緒花が一緒に行動することになっていくわけです。

保険医で有葉の姉の友人でもある佐伊さんが、衣緒花の「問題」への知見がある人物だったわけですが。……挿絵までもらっておいて途中で自分の欲求優先していなくなったのは笑った。

 

まぁ、過去に心残りがある有葉くんに対処させることこそが重要だったから、ああいう振る舞いをしたって面もあると思いますけど。

実際問題、彼だからこそ衣緒花の心に寄り添えた部分もあるからな。不慣れ故の失敗もありましたが、しっかりと解を見つけたのは何よりでした。
……ガッツリ2巻への引きが仕込まれていたので、ちょっと楽しみ。