音々を、男なんかに盗られたくない、という、強い想い。
つまりそれは、
――恋、だ。
幼なじみの少女・音々から「好きな人が出来た」と相談を受けた女子の鹿乃。
その相手がファンクラブまである生徒会長だった……というのはさておき。それを聞いたことで鹿乃は自分が音々に恋をしていたことに気が付きます。
ここまでならありがち、というか王道のシチュエーションなんですが。じゃあこれからどうするのか、と考えた時に「快楽落ちさせてNTRばいいんだ!!」ってなるのは、思考の加速力バグりすぎでしょ。
一回思い付いたとしても、寝て起きたら「いやいや流石に」って冷静になってもおかしくないですけど。
生徒会長の情報を集めて「彼に気に入られる方法」と称して、デートに連れ出して。服を選びに行ったり、映画見に行ったり。順調にイベントを重ねる中で、直接的に肌に触れたり、キスまで踏み込んだりしていくんだから凄い。
それだけでは飽き足らず、もっと過激なアイテムも買い求めていくので、こう凄まじいというほかない。
帯文に「ちょっとカゲキ(な)ガールズラブコメ、開幕!」って書いてあるんですけど、ちょっとどころではなくて正直笑ってしまった。
鹿乃ちゃん、音々の攻略を進める一方で言い訳としての生徒会長への探りも本気でやってて、行動力お化けでもあるのでここまでアクセル全開だと本当面白いわ。