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「大切なひとたちと、愛すべきこの地を守る。私はそのために生まれました。生涯をかけて、この生き方を貫くつもりです」

「おまえなら、できる」

 

『魔弾の王と凍漣の雪姫』完結巻。

最後の魔物となったズメイはティル=ナ=ファを君臨させるべく動き、使徒メルセゲル異神アーケンを降臨させるための準備をしつつ、戦乱を広める為にキュレーネーという国を焚き付けて、ブリューヌやジスタートに軍を向けさせるんだからいやらしい。

 

特にジスタートの争乱では、ブリューヌの時に助けてくれた戦姫達がかかりきりになる形となったので、本当にティル=ナ=ファ関連の問題はティグルとミラ、リュディで解決しなきゃいけなくなりましたしね。

……完全に応援がなかったかというとそうでも無くて、シャルルが割り込んできたりして中々混沌とした状況になったりもしてましたけどね。

 

ブリューヌを守るためにザイアンがアスヴァールに派遣されたロランに助力を乞いに行ったり、ブリューヌも内乱を経たとはいえ良い人材が居るなぁ、と言ったところ。

というか本当にロランが頼りになりすぎるんですよね……最初のシリーズ『魔弾の王と戦姫』での扱いもまぁ納得と言うか。

頼れる人々に助けられてきたからこそ、信じてティグルがティル=ナ=ファ降臨阻止に専念できる、と言う流れが良かったです。

今回のルートでもまた困難を乗り切ったティグルでしたが、あとがきによれば『魔弾』の物語構想的にまだ続く予定みたいで、全三巻というそれを楽しみに待ちたいところ。2023年初夏予定なのでまだまだ先ですけどね。