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「確かにかなり強引だったけど、選んだのは私。いつか後悔する時が来るかもしれないけど、今はしてない。だから朔は私に後悔させないでね」

 

一般には秘されているが、妖魔とそれに対抗する術者が存在する世界。

島国である日本は5つの柱石によって支えられており、柱石ごとに5つの家系が守護していた。

分家の1つである一瀬家に生まれた華は、双子の姉である葉月に比べて才能がないことから、姉の出涸らしなどと呼ばれ、家族からの扱いもかなり悪かった。

それでも努力を重ねる華の事を見て密かに支えてくれる使用人が居てくれたおかげで、家族からの評価を求めない自立した少女に育ったんですよね。

 

無能と蔑まれ続けた華でしたが……15歳の誕生日の時に、なぜか能力が覚醒。

両親が可愛がっていた姉はおろか、そこらの術師とは比べ物にならない領域にまで到達したのですが。

この時にはもう彼女は周囲に期待する事がなくなっていて。今更手のひらを返して優しくされるのなんてお断り! と力を隠す方面の努力をしていくことになります。

最初に作った蝶の式神も喋れるようになったし、その後に人型の式神を2体生み出して、負担を感じてなさそうな当たり、華の能力強すぎてそこは若干違和感があります。

どうしてそれだけの力が今まで表に出てこなかったのか、とか。強大すぎるからこそ、身体が成長してからでないと使う事が出来なかった、とかいくらでも理由は付けられそうですけどね。

 

基本的には力を伏せていて、それは人間の術士には通じていたみたいですけど妖魔には通じず。

華は密かに襲撃してきた妖魔を狩り続けていたようです。ある日それを、宗家の御曹司・朔に見つかってしまって。能力の高い妻を求めていた彼から合格点を出され、話し合いの末に契約結婚をすることになります。

……もっとも、2人の関係が冷え切っているというわけでもなくて。そこにはしっかりと信頼があり、フォローしあうことで遭遇した事件を解決も出来てるので、結構いいコンビに見えます。

朔の方は華に惹かれて、もう彼女を逃がすつもりなさそうですし、早めに覚悟決めた方がいいんじゃないかな……。