「おまえは、だれだ?」
人を襲う吸血鬼が存在する世界。
対策のための専門の部署が設立されたり、魔血武器という対吸血鬼用の武装を作る企業があったりと、ある程度社会的に認知はされてそう。
一般人視点だと、遭遇事例なんて都市伝説みたいなもので、そうとうレアな存在だとも思われてるみたいですけど。
主人公の命は、幼少期に家族を吸血鬼に殺された。
オマケにその吸血鬼は始祖と呼ばれる強力な個体で……妹の身体を乗っ取り、命自身も血液を与えられ半吸血鬼となってしまった。
妹を取り戻したいと思った。けれど、身体を乗っ取られた時点で人としては死んだと同義であると聞かされて……それならば、吸血鬼を駆除したいと思った。
それ故に命は半吸血鬼でありながら、専門の組織に在籍して吸血鬼の駆除に勤しむこととなって。
そして天霧学園関係者に吸血鬼被害が発生し……命は真子をパートナーとして潜入捜査を行う事に。
彼は半吸血鬼としてある特性を持っており、それで容疑者を絞り込んでいくわけですが。
容疑者になった少女たちもいいキャラしてて、果たして誰が吸血鬼なのかと読み進めていったら、予想外の結末になってびっくり。
1巻から踏み込んでくるなぁというか。吸血鬼対策が求められるのも良くわかる展開ではありました。
異質な存在である吸血鬼が遊び心を発揮して、それで血が流れたり、足を掬われる結果になるのもなんかありそうだったし……やられるだけでは終わらず、手札を隠し持っている辺りは恐ろしい。
命が今後遭遇するでろう出来事の危険度、あがったんじゃなかろうか。