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「なあ、ゼークト。目指す夢があって、それに手が届きそうなときは迷わずつかめ。チャンスは人生で一度あるかないかだ。俺たちに遠慮してどうする。あの時、ああしておけばよかったと悔いながら生きるのは辛いぞ」

 
BOOK☆WALKER読み放題にて読了。

冒険者をしているハリスは一仕事終えて稼いだ金を酔った勢いで使い、奴隷を買ってしまう。

それはガリガリで傷もある少女ティアナであったが……生娘ということで、そこそこの高値がついていた。

ハリスは少女を買った後、すぐ寝落ちしてしまったので手をだしてはいなかったんですが、そんな事相手に伝わるはずもなく。返品も出来ない状況になってしまって。

 

止む無く奴隷の少女との生活を始めることになります。よくよく見れば顔立ちは良いので、しっかり治療して食事を与えれば、体つきも楽しめるようになるだろうから後々楽しめるだろうって計算も込みではあったんですけど。

ハリスはスカウトと名乗っているが、ダンジョンでの偵察・鍵開けが主任務と言う事は、外で盗賊となってもおかしくないわけで。実際に蔑視の対象となって針のむしろではあったようです。

 

ただ、彼に保護されたティアナがハリスを「ご主人様はそんなことしません!」と必死にフォローして。

ティアナ目線だと良いご主人様なんですよね。それまでの状況だったり、買い取られた後の他の奴隷の扱いとかを見れば、明らかに。

そうやって純真な少女が傍にいることで、ハリスに向けられる目線も変化していき、不思議と味方が増えていくのが面白い。

出会った相手にご主人様褒めトークを繰り広げてるティアナを苦い顔で遠くから見守るハリスの挿絵が好きです。

 

ハリス自身にも結構謎が多いですよねー。聖騎士の友人がいるのはかつて冒険者仲間だったからだそうですけど。妙に洞察力高いし。

女性関係で過去にトラウマがあるっぽくて、人を寄せ付けない態度はそこに由来するのかなぁとかも思いましたが。それなのに1巻終了時点で同居人が増えたり、最後に厄介そうな話が持ち込まれたりしてたのは大変でしょうが、頑張ってもらいたいところ。