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「俺は、俺が負けないことを知っている。俺の心配なんてしている暇あるなら、これから俺に倒される敵の心配でもしてやることだ」


BOOK☆WALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで23年3月末まで。

竜王ファーブニルを叩き潰して、妖精国を救ったノア。

神のごとき歓迎を受けることになったわけですけど……30分くらいで飽きたとか。

魔帝辞めたあとスローライフしようとしたときも直ぐに飽きてましたからねぇ。彼を楽しませる状況、あまりないんじゃないか。

……と思ったら向こうからイベント飛び込んでくるんだから笑う。

 

妖精国の王女ミコリスとは相変わらず仲が良いというか、彼女がノアに振り回されまくってましたけど。

精霊王が住まうダンジョンでRTAされたら、そりゃ普通の人は驚くのよ……。しかも13周とかしちゃうしな。

そんなノア達の前に現れたのが、未来予知のスキルを持った隣国の聖女ラフリーゼ。ゲームにおいてはヒロインで、主人公を勇者として見出す存在だったようですけど。

 

なぜか今回はノアを勇者として勧誘しにくることに。

それには彼女が見た未来を回避したいが、聖王との力関係的に難しい部分があり、勇者と言う旗印を欲したからだそうで……。

ゲーム知識のあるノアが速攻で見抜いた上で、「勇者として振る舞えば、聖国観光できるじゃん!」と乗り込んでいくんだから、自由すぎる。

 

聖王が中々に腐っているので、シンプルに叩きに行けたのはよかったですけど。

洗脳に近い効果持ちのトップを退けた後の国家運営も中々大変そう。ノア帝国目線で言うと、帝国の悪評を流しまくっていたり攻め込んだりしてくる聖国が力を落としてくれるのは正直助かるんですけども。

 

巻末には書き下ろしの短編「道化師蝶の物語 前編」。

裏側で動いていたとある少女の、戦いの記録。未来予知といい、彼女の得たスキルといい、この世界チートになり得る者が多すぎるんだよなぁ……。

その割に世界は意外と崩壊してないというか、当人の願いが反映されやすい固有スキルという者があって、なんでレベルあがってないんだみたいな疑問も生じましたが。

彼女の想いそのものは尊くて……だからこそ、多くの悲劇を見ることになったのは忍びない。現状が良くなったなら、幸いですね。