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「そのいいことっていうのは、ダンジョン関係?」

「ああ、今まで冒険者として頑張ってきて良かったって思えるくらいのことだったよ」

「そっか。なら、よかった」

 

BOOK☆WALKER読み放題にて読了。
二十年前に世界中にダンジョンが登場した世界。

強大な魔物と強力なエネルギー源となる魔石、ダンジョンに挑む者の一部だけが獲得できるステータスの向上を図れる、レベルシステム。

そうした存在によって世界はどんどん変化していった。

 

ダンジョンの奥地にいるボスを倒すことでダンジョンを攻略し、難易度に応じてレベルアップ報酬を受け取ることができる。

けれど、一度どこかのダンジョンを攻略してしまうと、1週間ダンジョンに入ることができなくなってしまう制限がついていて。

この再挑戦期間があるせいで、先行者利益があまりにも大きいというのが弊害としてはあるようです。

 

そんな中で主人公の天音凛は、ソロで活動していた。

彼は「ダンジョン内転移」というユニークスキルを持っていて、一時期は注目されていたものの移動できる距離や発動にかかる時間、対象が自身のみなどの制限があったためにパーティーに誘われることもなくなった過去があって。

他の誰が無能と言おうが、凛にはこのスキルの可能性を信じていて。だからソロでスキルを鍛え続けていた。

過去に冒険者に救われた経験があり、同じようになりたかったという気持ちもあったでしょうけど。一年、伸びが悪いスキルをレベリングするの大変だったろうに。

 

それでも折れずに続けた結果、ダンジョン内で転移するだけではなく一度足を運んだことのあるダンジョン内部への転移まで可能になって。

つまり彼はほかの冒険者を悩ませる、再挑戦期間に縛られずダンジョンでレベル上げができる。それに気づいたことで、「最速のレベルアップ」をするべく駆け出していく話。

物語スタート時点で200レベルに到達したところだった凛ですが、トップクラスは10万レベル超えてるそうで、再挑戦期間あるなかでよくそこまで上げたな……ってびっくりしましたね。

 

今回凛も桁が変わるくらいには奮闘してましたけど、まだまだ先は通そうです。

でも彼があきらめずにレベルを上げて鍛え続けていたからこそ、終盤のトラブルの時に駆けつけることができたわけですし、努力が無駄になってないのはいい感じ。