ico_grade6_2

「リスクはある……が、賭ける価値もある、か」

 

アルトレオ連邦で新たに生まれた飛竜の子供レノ。

その愛らしさは隣国からやってきた王女アーシェを魅了するほど。……まぁ彼女もともとそういう気質だったというか、無類の動物好きでアルトレオに来るたびにいろいろと要求してきたっていうんだから、ねぇ。

 

最初は管理しきれなかった野良猫とかだったそうですが、次第に要求がエスカレートして珍しいアルビノの陸竜とかも持っていかれたそうで……それでしっかり交換条件とか出してるならいいですけど、ミレーナの方が折れていたって書かれているのは気がかり。

アーシェがミレーナを慕っているのは間違いないとしても、我がままばかりでは王女としてダメでしょう。

 

しかも、今回は周囲を巻き込んだ交竜戦まで始めるし。連れてきた女騎士はアルトレオの騎士を馬鹿にしてるし。いやまぁ国力を測る重要な場だからこそ、気合が入るのはわかりますけど。

ガルンモッサのマルクと言い、相手を侮る人材をそんな舞台に出すのって恥ずかしくないんですか……?

礼儀知らずを出したことでレイフ騎士団長が、ガルンモッサも落ちたものだって言ってるので、内心はどうあれ外面を装う程度のことはするべきって考え、あの世界でも一般的なんだと思ったんですけど。

 

アルトレオが良い職場で、ドルトの周囲にいるのも彼を認めてくれている人ばかりですから、周辺国のキャラに超えるべきハードルや無能さからくるトラブルといったイベントトリガーを任せて、主人公たちがそれを解決するって構図はわかるんですが。

敵にも最低限の格が欲しいというか、ねぇ。ガルンモッサの国王とか、竜師が必要だからってドルトを攫ってでも働かせようとして、失敗したら投獄するし。

騎士団長の制止を無視して交竜戦して、負けたら騎士団長を解雇していくし。愚王の子もアレな存在だってのが明らかになって、落ち着ける未来はまだまだ遠そう。

あとドルト、1巻では竜は兵器だと言っておきながら今回の交竜戦に関しては「徒に竜を傷つける行為」とか言ったりするのは、一貫性が感じられずに残念だった。