「ルカにクリス。こういうのはちょっと気恥ずかしいけどさ、本当にいろいろありがとう。俺一人だったら、きっとまだ王都で配達ばかりしていた気がする。こんな遠くまで来て、色々なモノを見て、色々な経験ができたのは二人のお陰だと思う」
エレージア王国で行われた勇者召喚の儀式によって、7人が異世界に招かれた。
主人公の藤宮そらもそのうちの1人であったけれど……所持していたスキルが「どんなに歩いても疲れない」という効果をもったウォーキングただ1つだったことで、価値無しと判断されて王城を追われることに。
ただのソラとして冒険者登録をして、疲れないのを利用して街中の配達依頼を中心に活動していくことになりましたが。
歩き続けることで経験値が溜まりスキルが成長。さらにその時に得たポイントで、別のスキルを獲得することもできる、という拡張性がかなり高いスキルだったことが判明。
自身のスペックを向上させつつ、知り合った先輩冒険者などからいろいろと教えてもらって、出来ること増やしてくのがいいですね。
依頼も配達から始まり初歩の薬草採取とかもするんですが、ポイント消費で鑑定スキルを得たソラは良質な薬草を見つけやすいってのが便利。
ウォーキングスキルの副次効果で、歩いてるときは荷物の重さを感じないから配達依頼が苦ではないとかも、地味に強いポイントですよね……。
ソラはソラなりにこの世界を楽しんでいますけど、王国上層部は真っ黒で。
召喚した人材を思惑通りに動かそうとしていて、ソラにも「異世界人だから何かあるかも」って監視つけてるんだから面倒です。
依頼を受けながら国内を旅していたソラは、王国が敵視する魔王の配下である魔人と遭遇して……とても叶わない相手に交渉を持ち掛けて、生き残ったんだからよく頑張ったというところか。
ソラを慕う精霊という完全新規のキャラが登場していたりしますし、加筆要素でまた違った面白さが出てきそうですねー。