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「俺にはルキエ様とメイベルがいるんだ。それだけで、帝国のことなんか、もうどうでもよくなってるんだから。ね」
「…………はい。トールさま」
ライゼンガ将軍の愛娘、アグニスの悩みを解決したことで彼の信頼を勝ち取ったトール。
アグニスからは慕われていますし、その出来事を経て将軍が魔王陛下への忠誠をあらためて誓ったというのは大きい。
トールの味方してくれる人材が増えるのはいいことですしね。
強大な魔物が魔王国と帝国の国境付近に現れ、徒に兵を動かすと刺激していしまうからと事前交渉を重ねていたようですが。
その際に帝国側の人材が、トールをスケープゴートにする前提の工作を仕掛けてこようとして……そこで交渉は決裂だ! と言える将軍で良かったというべきか。
ライゼンガ将軍の行いに嘘がないことを、宰相が信じられたのも直近のやり取りがあったからこそのようですし。
トール自身が思っているよりも深く、魔王国に影響を与えてますねぇ。
しかしまぁ、力こそすべての帝国は懲りず。
一度交渉決裂した後は、「一部貴族が暴走しただけで総意ではないから、改めて共同で魔物討伐をしたい」と皇帝の名で書状を送ってきてましたが。
……そうやって派遣されてきた部隊が、魔王国側を出し抜いて討伐を図ろうとしてる時点で、色々と駄目でしょう。
聖剣を与えられた皇女が参加している部隊だっていうなら、なおのこと。まぁリアナ皇女、軍務大臣の爺にいいように操られている感がありますし、国そのものに期待できないのは厳しいな……。
トールが今回もいろんなアイテムを作り上げて。
あまり人前に出てこないとされていた羽妖精たちとの信頼関係を築き上げていたのはお見事。そうやって紡いだ縁が、新しい出会いにつながるかもしれませんが……どうなるんでしょうかねぇ。