「自由な私は、自分の意思でここにいる。レッドとずっと一緒にいたいと思う私の意思。私は冒険をしていた時も、こうしてレッドと抱き合って幸せに浸っている時も、ずっと変わらないの」
暴走したヴァンに切られてなお生き延びてるリュブ枢機卿、たくましいな……。
そんな彼の治療を担当するのが、かつてリュブによって師が冤罪を着せられた『医師』ニューマン先生だったわけですが。先生が過去にとらわれず、それを乗り越えていけるような人で良かった。
ヴァンは道場に通って剣を習う余裕が出来たりしたようですし、思った以上に安定していてホッとしました。
そしてレッドは彼を誘って古代エルフの遺跡の調査に行くことにして。ルーティとティセを残して、8人パーティーを組んで冒険に乗り出すことに。
短い時間ではありますけど、その中でヴァンにレッドがいろいろと教えていたのは、ヴァンの糧になってくれると信じましょう。
遺跡の深部に踏み込むんだことで、加護にまつわる情報がまた増えましたが。
ルーティやシサンダンが暴れた影響で、あちこち機能停止してる様子が見えるのはちょっと笑っちゃった。むしろ勇者が上で暴れてもなお維持されていたエリアがあるあたり、厳重に守られていたとも言えますけど。
加護を与えるデミス神とは別の視点で物事を見ていた、古代エルフたちの遺物。役立つものもありましたけど、知りすぎたせいか神の干渉まで招いたのは面倒でしたね……。
衝動関係で大変なのを見続けてきた結果として言うと、デミス神って神様らしい神様ですよね。つかう尺度が人と違うから絶対に相互理解できないし、見方によっては結構な悪神な気もする。
まぁ結局のところ、かつてシサンダンの言った「加護があるから勇者なのではなく、勇者であろうとするから勇者なのだ」というのがこの世界の真理な気がする。
この騒動のあともなおヴァンは迷っていましたが、苦しさを伴わない良い迷いだと思うので彼らしく頑張ってほしいものです。