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「……おい、骨くず。その余裕じみた態度をすぐに圧し折ってやるよ」

 

サブタイトルは「~ゲーム世界最弱の悪役デブに転移したけど、俺だけ“やせれば強くてニューゲーム”な世界だったので、最速レベルアップ&破滅フラグ回避で影の英雄を目指します~」。

ダンジョン探索RPGと恋愛学園アドベンチャーを混ぜた「ダンジョンエクスプローラークロニクル」というゲームにはまっていた主人公。

ダウンロードコンテンツも充実していたVRゲームだったようですね。

 

ある時「次の大規模アップデートのテスター参加権」が景品のゲームイベントが開催されることになり、主人公も当然参加したわけですが……初手巨大ドラゴンの襲撃からの、撃退してからも即死要素アリの脱出ゲームとかいう鬼畜仕様だったとか。

それすらも乗り切った主人公は無事に権利を獲得し、テストに参加。途中でメールの文面が「ゲーム内に転移します」という文言を使っていて、引っ掛かりを覚えたものの操作を続け……彼は、そのままゲーム世界の住人となってしまいます。

テスト用の新キャラ作成もできたようですけど、面倒だから「おまかせキャラ」を選んだ主人公は、サブタイトル通りとあるルートで悪役ロールをする最弱デブ男子になってしまっていた。

 

ダンジョンから産出される魔石がエネルギー源になることで、各国の新しい争いの種になった世界。

さらにダンジョンでレベルアップした技能は、基本的に地上では使えないのですが……人工的にダンジョンのような空間を作る技術が成立してしまったことで、冒険者によるテロや暗殺まで起きてるとかで、かなり過激な部分もあるようです。

そういう背景があるからこそ、主人公はゲーム知識があることを知られたら拉致してくるような輩がいるかもしれない、と情報を秘匿するように決めるわけですが。

身内にはバンバン還元していくので、どこかで悪目立ちしてしまいそうな懸念はあります。

 

主人公は冒険者を育成する学校に入学しましたが、一番下のEクラスに割り振られて。一つ上のDクラスの生徒ですら、Eクラスを蔑視してるし他所の冒険者相手にもMPKまがいのことを行ったりしてるというのは終わってる。こんな環境でちゃんと冒険者育つのかよ……みたいな気にはなる。

 

ブタオこと鳴海颯太になった主人公は、中身がゲーマー日本人になったことで真面目に特訓してダンジョンに踏み込める存在になったわけですが。

まぁそれが他のキャラにわかるはずもなく。これまでの行いからヒロインなどから刺すような目で見られることもしばしばあります。

ゲーム時代にできたことを実験する過程でぶっ倒れて救助されて、クラスでも最弱という認識が広まってより下に見られる空気が出来てしまった、というのもありますけど。

 

そんな空気に負けずに奮闘してレベルアップ続けてるのはいいんですが。

高慢な奴が多すぎてこれからが前途多難すぎるのが今からわかるのがなぁ……折れずに頑張ってほしいものです。

あと、これは作品自体というか構成に関してですが。都度Tipsで用語の解説入るんですけどスマホで電子版読んでると、画像が変なタイミングで挿入されてる感じでちょっと鬱陶しかった。