「それでも、君たちは選ばなければいけない。俺に任せるという手もあるが、俺にずっと選ばせるわけにもいくまい。ましてや、今の俺は子供で足手纏いだ」
バウマイスター伯爵領、バウルブルクに新たに建設された冒険者予備校。
ヴェルは前世知識を基に掃除を根付かせようとしたり、楽しさ重視の学園祭を企画したりと割とやりたいようにやってますが。
魔族のアーネストを特別講師として雇った対価として、新しい地下遺跡の探索を行うことになって。
既に一度調査をして危険なものも発見されず、しかし内部の装飾は凝っているので研究者的には興味があるという、エリーゼ達が妊娠中でいつものメンバーで動けないヴェル的にはありがたい遺跡の調査に教え子の三人娘を連れて同行したわけですが……。
表紙と口絵でバレてる通り、ヴェルは遺跡のトラップによって子供になってしまいます。
教え子をかばおうとした彼らしい行いの結果ではあるんですが、更にその状態でまたしても逆さ縛り殺しの罠にハメられてしまうんだから、ついてないにもほどがある。
まぁ新ヒロインの3人娘を活躍させるための加筆エピソードではあるんでしょうけど……元のヒロインたちとの積み重ねの方が好きだし、メンバー違うだけでやってることいつぞやの脱出行と似たようなものなので、新鮮味は薄かったかなぁ……。
ヴェルの奥さんたちが、彼の無事の帰還を喜びつつ子供状態の彼を可愛がってるのは、微笑ましかったですけど。
石細工で有名な領地の盆暗息子と会話する羽目になって敵対ルートに進んだりもしてましたが。
……この国、バカ貴族多すぎないかな……。発展を続けているからこそ注目を集めていて、多くの貴族が利益を得ようと手を伸ばしてくるせいで、結果的にヴェルが見るバカの数も増えてるみたいですけど。それにしたって、なぁ……。