「正真正銘! この一撃にすべてを懸けるのである!」
完全書下ろしとなるエピソードを収録。
妊娠中のエリーゼの様子を見に彼女の母と導師がやってきて。話の流れで、導師の過去について語られることになります。
魔法の力を持って生まれた以上、実家は自分を逃すことはない。王子殿下との交流もある。いずれ兄達の手伝いをすることは受け入れているが、修行と外の世界を見るという名目で自由にできる時間を満喫しようと決めたとか。
昔の導師は、魔力を用いた肉弾戦は多少できても今みたいな魔導甲冑などは扱えず。将来に期待はできるけど、放出系も使えないし魔法使いとしてはパッとしない評価だったようで。
親しくなったブルーノだったり、天才という評判のエトガルだったりが同世代にいたのも影響してるとは思いますけど。
……そうやって有力そうな雰囲気を出されても、現代で名前を聞かない以上は死んでるんだよな……。アルフレッドみたいに実力あっても死ぬ世界だから、ある意味で一貫はしてますけど。
ホーエンハイム枢機卿が失態を演じてたり、新たなダメ公爵が登場してたりして、この国はヴェル達の世代以前からこんなのか……ってちょっと絶望した。
あと、1冊丸ごと導師回にするくらい導師って人気なんだろうか。