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「早く決断すればよかったのにね」

「左様、商売は時に思い切りも必要である」

 

ついに父親となったヴェル。

立て続けに生まれる子供たちの名づけに苦労して、最終的に王国人名辞典に頼ってましたが。まぁこの世界ではよく活用されてるアイテムらしいですね。

ヴェル自身が八男だし、子供が多いと名前のストックも尽きるだろうし、わからないでもない。

 

ヴェルの血を引く子どもたちは、全員が魔法使いとしての才能を示して。

それこそがアーネストのいう、かつて存在した人工魔法使いとしての特徴らしいですね。出産時に赤子が輝いたことからも確定。

ヴェル自身が生まれたときにはそんな現象は起きなかったけれど、前世の記憶を取り戻したときに、DNAになにかしらの変化があったのかもなんて仮説も出てましたが。まぁ、真相は闇の中か。そういえばただの転生じゃなくて、一応はヴェルに日本人の魂が憑依したって設定でしたっけ。

 

今一番勢いに乗っているヴェルと縁を深めたい貴族は多くて。

国王陛下が直々に『瞬間移動』の魔法で祝いにくるくらいですからね……。生まれてすぐに婚約が結ばれることになって、どんどん柵増えますなー。

まぁ基本的に友好関係のところばかりなので、これまで以上に親しくなるきっかけになるだけで、現状にそこまで変化が出るかというとそうでもないですけど。

 

エルとハルカの子供も無事に生まれて、シスコンのタケオミさんが祝いに来たり、バウマイスター伯爵領にミズホ産の食品を売る店を出店する交渉に来たりするイベントもありましたが。

相変わらずエルに対してあたりが強い以外は、これと言った問題も起きなかった……かな? ミズホ店の代表としてきたアキラが、女性に見える中性的な男性だったことで、好きな食材を扱ってるからと足しげくヴェルが通うことであらぬ噂が流れたりしてましたけど。

 

あとまたヴェルが王都の食文化に影響を与えたりしてましたが、食事にこだわってる時が一番生き生きしてる感じがするなぁ。

ローデリヒがヴェルを酷使しまくってるの、正直どうかと思いますが。すでに色々計画前倒しにしてるんだから、多少遊び惚けててもなんとかなるでしょう。前倒ししても余裕があるなら、もっと前倒ししてもなんとかなるでしょうじゃないのよ……。