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「ああ……、君達は、とても楽しい人達だ。そしてまだ和解。これからどこへ行くのか分からないだろうが、年寄りから、一つだけ助言を言わせてほしい。――君達は、君達が行きたいところへ行ってほしい。幸運の神様が、飽きもせず君達を見守っていることを祈るよ」

 

巨大な大陸が一つだけある世界。

大陸中央部はルトニ川と中央山脈によって分けられ、東西それぞれに連邦が成立し長い争いの歴史を紡いでいた。

ヴィルは東側のロクシェ連邦で学生をしている17歳。そんな彼のところへ幼馴染のアリソンが訪れたことで、話が動き出します。

 

アリソンはヴィルと同い年ながら空軍に所属していて……久しぶりの訪問の仕方が、練習用の機体を運搬する任務に同乗させてもらって、学校に直接乗りつけておろしてもらうって言う荒業ではありましたが。

そうやって物おじせず行動するアリソンと、冷静な判断をするヴィルはなんだかんだでいいコンビですよね。

 

そうして2人が過ごしていたら、街で有名なほら吹き爺さんと遭遇。

彼は戦争を終わらせるだけの価値がある宝の場所を知っている、と言って……その話を面白がったアリソンが、探しに行こうと提案をしたのですが。

タイミングが悪かった、というべきか。その話に興味を持った西側の工作員によってお爺さんが攫われてしまう事態に発展。

 

他国にわたられたらどうしようもない、と止まらずに領空侵犯できるアリソンの肝の据わり方は凄まじいですよね……。

とは言え、さすがに若い2人だけではどうしようもない状況が発生したりもするわけですが。その時々で良い縁に恵まれて先に進むことができるんだから、アリソン達が「宝」について話を聞いたタイミングを含めて、運命的だったとも言えますね。

再読だったんですけど、そうそうこういう感じだったよなぁと懐かしさも味わえました。