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「“どんなことであれ、決めるのは本人”ですよね」

(略)

「そうよ。――夜は長いから、長い話でもしなさいな。幸運を」

 

再読。年末のイクストーヴァに、アリソンとリリアを招いたトレイズ。

彼はそこでリリアに今まで隠していた、自分の家族の事などを打ち明けようと思っていたみたいですが。

そのタイミングでまたしても事件に巻き込まれてしまうんだから、タイミングが悪いというかなんというか。

 

なんでもイクストーヴァ王室では、年末に一組だけゲストを招いたパーティーを催していたそうですが……。

今年そこに招かれた「イクスの自然を撮影していたチーム」が、良からぬことを企んでいた、と。

秘密裏に動いていた彼らの尻尾に気が付けたのが、スー・ベー・イルの工作員になっているトラヴァスだけって言うのがなぁ……。ロクシェ側にそういう調査員とかいないの? みたいな気分にはなる。

 

襲撃を受けて追い込まれた状況でも、せめて可能性を残そうと命を懸けられる王室警護官の人々の執念がすごい。

それを聞いて迷わず動き出そうとしたトレイズを、一人で無策で突っ込んでも無駄と止めてくれるリリアが居てくれたのはありがたかったですね。

欲を言えば事情を知ってる軍人でもあるアリソンもいてほしかったですが……子供たち2人で過ごさせようと外に出てっちゃったからな……。

解決に動ける人員が少ない中で何ができるのか見守りたいところ。

 

サイドストーリーで「騎士の背中」を収録。

「未来の家」に娘を預ける手配をするために訪問した、アリソンの父オスカーと経営者のムトーおばあちゃんのやりとりがメイン。

そこでの会話を聞いたヴィルも出てきて……『アリソンⅢ 下』でヴィルが「騎士の背中」とつぶやいた背景にはこんなエピソードがあったのか、と思うと刺さる。