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「機会があれば。でも、最後に決めるのは、いつも本人ですよ」

 

再読。スー・ベー・イル王室、現国王には子供が一人娘のマティルダしかいなかった。

国王の兄弟筋も健在なので王室の危機とまでは言わないが、マティルダの人気は高く彼女に継いでほしい国民が多く……しかし、同世代に相応しい相手がいない問題を抱えていた。

そこで婚約者候補に挙がったのが、秘匿されてこそいるがイクストーヴァ王家の血を継いでいるトレイズで……。

 

マティルダと親しいメリエルは、彼女の重責なども理解できるからトレイズを差し出そうとしてますが。メリエルがトレイズの言い分全く聞く気がない態度なのが嫌なので、目論見外れろみたいな気持ちにはちょっとなった。

リリアの事を知らないメリエルが決めつけるようなこと言ってくるのも、なんだかなぁって感じですし。ただ、王子って秘密を打ち明けられずにいることに関しては、言ってやってとは思う。

……彼のヘタレもあるけど、年末とかはいろいろ事件あったから……と言いつつ、フィオナとリリアが対面した絶好の機会を逃したりしてるから……。

 

春休み、母と旅行に出かけたリリアでしたが……列車でトラブルが発生。

予期せず次の列車に乗ることとなりましたが、それはトラヴァス達が職務で貸し切りにしていたもので。騒動を避けるため乗客を受け入れてくれたけれど、警戒は正しく不審者も乗り込んでいた、と。

リリアが本当に何も知らないまま渦中に入り込んで、「お嬢様」と親しくなったりしてたのは面白かったですけど。

 

今回はサイドストーリーとは題さず「小生意気なガキ・超拡大版」として、カルロの今が描かれていました。

何も知らない人々にとっては偉人であった「導師様」を偲ぶ会が行われる運びとなり……時を同じくして、カルロは脱走をもくろんでいた。それを阻もうとする先生もいたわけですが。カルロにも目的があったのが良かったですね。