「あなたは行って、そしてリリアさんを助けてきなさい。囚われの姫を助ける。それが、王子の務めですわ。さあ、時間がありませんよ」
再読。シリーズ完結巻。
マティルダ王女を守るため、他を切り離して行動することにしたトラヴァス一行。
リリトレ1~2巻は、アリソン3巻の「非常な作戦実行しようとしたら、娘が巻き込まれて計画変更を余儀なくされた」部分のリメイクって感じでしたが。
最終巻でも「列車を切り離す」っていう要素が拾われているの、親世代と子世代の物語が進行してるシリーズならではだなぁって感じで好きです。
今回トラヴァスは、計画を実行していた敵がトレイズ狙いだということに気付けず、振り回される結果になってましたが。
敵が用意した戦力は容易く撃退出来る備えがあって、そこはさすがでした。
トレイズも囚われたリリアを助けるために、単独で追いかけられる行動力はあるんですが……その胸中を問われたときに「わからない」と言ってしまうのはヘタレすぎる。
彼も頑張ってるんですけど、まだ青さがありますよね……。両親世代を思うと若干の物足りなさはある。
そんなトレイズが奮闘して、最後に再会を果たしたりする流れとかは結構好きなんですけどね。
巻末の「王子観察記」とかも、エモいですしね……。じいさん、なんで死んでしまったんだ……。