「お嬢 せっかく可愛いんだから にこにこ笑ってた方がもっと可愛いぞってコト」
乙女ゲーム世界に転生した主人公。
とは言え妹に手伝わされてちょっと触れただけのゲームだったため、彼はしばらくの間ゲーム世界に転生していたことに気付かないんですけど。
彼の転生先はゲームにモブとしてすら登場しなかった、あるルートでライバルキャラとして登場する令嬢の家で働く庭師の息子、という端役も良いところなんですが。
ゲーム世界だっていう先入観がないからこそ、打算がなくて素直なんですよね。
……使えている家のお嬢様相手に「外見は可愛いのに性格はブス」とかストレートに言っちゃうし。
まぁ初対面の時に、父の威厳を盾に「メイドをクビにして!」とか嘆願するお嬢様はこのままだったら、いわゆる悪役令嬢じみた性格になってたかもしれませんし、イザークの指摘によって良い方向に成長していくことになるんですが。
お嬢もイザークの指摘を受けて、自分を顧みられるくらいにはいい子なんですが。
仕事に忙しい父の気を引きたくて過激な言動をしていた部分もあったみたいで。
……お嬢のパッパ、かなり家族愛強いから正面からぶつかれば良いってイザークがアドバイスして、実践できるあたりお嬢素直で可愛い。
その後もイザークに懐いて日々の報告に来たり、アドバイスを受けて家族との接し方を変えて、微笑ましさが増してくのが良いですね。
ちなみにこの世界魔法があるものの、イザークの父は庭の管理は魔法に頼るようなことはせず、技術で継いでいかなければならないと考えているとかで。寡黙な職人って感じで割と好きです。
あとはカバー裏に制作秘話的な4コマが載ってましたが、イザークは簡単にデレないキャラだから赤面させないとかの修正入るってきいて、彼らしいなぁと思いました。