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「俺たちがすべきことはきっと、正しい道を『選ぶ』ことじゃない。自分の本当の気持ちが何かって『探す』ことなんだ。……お前はどうする、なにがしたい? 今この場で自分がいちばんにやりたいことを行動に移せ。それなら少なくとも、自分にとっては『正しいこと』になる」
「音」に惹かれて現れる異形の怪物ディソナンス。
対処するためにはその心臓を、特定のリズムに則って攻撃しないといけないという厄介な性質があって……対抗するために誕生したのが、騎士と神奏術士だった。
育成機関もしっかりあって、ライセンスを得て政府機関に属して、怪物退治に協力するというのが基本みたいです。
しかしそんな政府直属の戦力を蹴散らす、突然変異個体が現れてしまって。
追い込まれた状況を打ち破ったのは、ライセンスを持たない身でありながら世間からも「最強の騎士」と謳われていたダレンだった。
ほぼ相打ちみたいな状況で、死にかけていた彼の前に不思議な少女モニカが現れて。
……ダレンが再び目覚めたとき、彼はモニカの姿になっていた。
予期せず命を繋いだ彼は、今があるのはモニカのお陰だから、その時間は彼女の願いをかなえるために使うことを決定。
それが「最強の騎士になること」。
この世界に生きる人類は男女それぞれに特徴があり、それを活かすために男性は騎士に、女性だったら神奏術士になるのが基本の流れであった。
なので女子でありながら騎士学院に通うことを決めたモニカは、結構異質な存在なんですよね。
実際、初版の帯に「作中で演奏されてた楽曲を聞ける」QRコードがついてるんですが、戦闘中にアレを奏でて、時に剣戟に切り替えてってやるの、大分曲芸の類でしょ……。面白い着想だし、実際モニカは使いこなしてるんですけども。
騎士と術士の学校は実質的に男子校と女子校となっていたわけですが……あくまで試験を突破できれば、女子でも騎士育成学校にいれるって判断を下すあたり、割と上層部柔軟ですよね。
同年代の少年少女の方が、無視できず突っかかってきたりするんですけど。
モニカの方には別に隔意があるわけじゃないので、グイグイ絡んでいく温度差が面白かった。
モニカ……というかダレン自身にはそんな自覚がなかったようですけど、「最強の騎士ダレン」の存在は若い世代にも浸透していて……。
かつて彼に救われて騎士の道を目指している少年とか、ダレンのパートナーを狙う少女とかもいて、なぜ慕われてるのだろうかって疑問を抱いていたのは……若干の報われなさを感じましたが。
ダレンは誰よりも強い騎士の素質を持っていた。だから、誰よりも前で戦わないといけない。そうしないと生きている意味がないとまで思っていた、と言ってるしだいぶ歪ですよ彼。その割に、モニカとして普通に学院生活送れてるのは奇跡的とすら思える。
時にぶつかることはあれど、互いに良い影響を与え合える相手を見つけられたのは良かったですね。