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「私の時間が、正しいか、決まっていません。それは、いいのですか?」

(略)

「気にしない! 一緒の時間がいいの!」

 

再読。これまでの総集編となる、シリーズ完結巻の上巻。

サブタイトルのキャラ名が愉快なことになってますけど、本当にオールスターモノというか。いろんなキャラが出てくるので、一人一人の話は少ないながら笑えました。

アリソンはトラヴァス少佐とデートして、スー・ベー・イルに帰国する彼を見送りましたが……彼を排除しようとする勢力によって、登場した飛行機で事故が起きて。

それでも生き延びるために足掻けるのが彼らしいと思いましたね。

 

ただ、上巻では表紙にも登場している子供たち世代のエピソードが多かったですね。

半端な時期に突然転校してきた、謎の人物トレイズについてジェニーはとても興味津々で。新聞部として彼に探りを入れることを決めてました。

リリアの友人でもあるメグが、セロンのフォローもあってリリアに情報を流してたのはありがたかったですねー。

あとセロンの母から結納品として贈られたらしい時計を、メグがセロンと一緒の時間に合わせてるシーンとか挿絵付きでニコニコしてるメグがとてもかわいかった。

 

トレイズの秘密について知ってしまったリリアが、これまでのトレイズの振る舞いとかについて「わかりたくないけど、わかってしまった」と若干疲弊してるの面白かったですね。

彼女、最初のシリーズ主人公の子供とわりと重要そうな位置にいるわりに、本当に何も知らない一般人でしたからね……。

 

新聞部がトレイズについて調べようと知人に当たっていったら、学校内で起きている別の問題についての意見の方が多く寄せられて。

そのことについて調査をしていったら、本当に事件が起きていたっていうんだから面倒だというか。メグセロの初期で、ハートネットが学校で起きてることは探りにくいって言ってたのが、こんな形で証明されようとは。

結果的に新聞部が気付いたことで守られたものもあったし、トレイズが転校してきたことで当然ついてきてる護衛官とかもいて、秘密裏に解決できた部分もあったのは良かった。