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「ここまでついてきてくれたあいつの、ささやかな願いすら叶えてやれなかった。そんな俺自身と【殺人姫】への憤懣は……ここで晴らす」

『エルドリッジさん』

「何より……二人が俺の勝利を信じているならば、それに応えるだけだ」

 

カルディナに滞在中のユーゴーでしたが、最近一緒に行動していた師匠が別件で同行できなくなったため、セフィロトの仲間の仕事に同行してみてはどうか、と提案されて。

デンドロ内でアルバイトをすることになったわけですが……〈超級〉は本当に誰も彼も個性が強いなぁ! と改めて思わされるエピソードでしたねぇ。

 

砂上を行く豪華客船で、黄河より盗まれたUBMの珠を回収する交渉を行うことになっていて。また【殺人姫】が現れた時の対応をユーゴーは求められたわけですが。

その船に乗り込んだのは、ユーゴ―のバイト先でもある珠の交渉に来たカルディナ陣営。複数の思惑を持って裏で動いていた〈IF〉陣営。

さらには、ドライフ皇国の政争で敗れた上で彼らの信じる正義を掲げてテロに手を染める決意をした集団や、王国で有数のPKギルドだったものの、〈超級〉に敗れ続けて凋落したゴブリン・ストリートのメンバーも出てきますし。そのどの勢力にも属さない、歴史の裏で動いていただろう存在もいるしで、混沌と呼ぶのにふさわしい。

 

IF側もエミリーに対して効果を発揮したユーゴーのスキルに対策を取って来るし、ユーゴ―が自覚していなかった地獄門の欠点なんかも今回の件で露呈。

それでも諦めず足掻き続けていたのは良かったですね。

あと、ゴブリン・ストリートのエルドリッジが思ったよりいい味出してくれてたと言いますか、準〈超級〉ではあるけれど〈超級〉に敗れ続けていた彼が、それでもついてきてくれた仲間に背中を押されて、カルディナ最強のPKに挑む展開は熱かった。

 

政争に敗れドライフ正統政府を名乗っていた集団は、どこまでも道化として蹴散らされていきましたが。

叡智の三角が作り上げた、マスター達のロマンを盛り込んだ強力な機体に搭載された「技名を音声認識にするシステム」に、ティアンの〈超級〉職が苦言を呈していたのが正直笑えた。個人戦力としては本当に突き抜けていたからこそ、ロマン機能に文句を言うのは分かる。

……でも叡智の三角ロマンを追求するマッドな集団だから、多分機能をオフにできる設定ないよ……合掌。