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「賢い私が、一つ教えて差し上げましょう。女の子は、幸せになるために恋をするわけじゃないんですよ。幸せになれるかわからなくても、恋をしてしまうんです」

 

記憶喪失の赤髪ちゃんと出会い、あわせて襲ってきた問題をひとまず解決した勇者一行。

しかしまぁその代償として辺境で頼るものなくサバイバル生活を送る羽目になってしまったわけですが。

協力プレーでなんだかんだにぎやかな旅を満喫してますねぇ。……魔王軍の四天王としての経験もあって、死霊術師さんは口の中に収納用のアイテム仕込んで一人食糧に不足を感じてなかったというのが強かで彼女らしい。

 

途中で行商人と出会い、隠れ村へと案内してもらえることになったわけですが。

……そこで勇者たちにとっては予想外なことに、かつて助けることのできなかった過去の出来事を掘り起こされることになります。

 

今回は表紙にもある通り、賢者ちゃんについて掘り下げるエピソードなんですが。

幼少期の賢者ちゃんは魔法のコントロールがうまくできず、予期せずものを増やしてしまうことがあって。

そんな彼女が勇者と出会ったときに増やしてしまった自分と勇者。

ハーフエルフな賢者ちゃんを勇者が保護しようとした時、エルフの長老と敵対する一幕なんかもあり……その騒動の中で死んでしまっていたものだと思っていた。

 

けれど、生き延びていた2人目の賢者ちゃんと勇者くんは……オリジナルのように生きるのではなく、2人で手を取り合う生き方を選んだ。

イチャイチャ煽りしてくるのなかなかに新鮮でしたねぇ。

魔法で生み出されたために存在が危うくなった2人がオリジナルになり替わろうとしたのもわからないではない。だからとはいえ、勇者の顔で賢者ちゃんの心を殺そうとしたのは許しがたい。

……いやまぁ、今回の一件でオリジナルの二人は過去を乗り越えてるし、ちょっかい出してきたことも許してるので、当人たちがしっかり話の落としどころ見つけてるので、外野がとやかく言う段階は過ぎ去ってもいるんですけどねー。

 

前回はジェミニが接触してきたし、今回もタウルスが絡んでたし。

勇者が魔王を打倒した後でも健在な悪魔と、魔王に与した人類が暗躍しているのが気掛かりなのは確かですね。