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「知ってる? 共犯者って

この世で最も親密な関係なんだって」

 

早川書房より刊行されている小説のコミカライズ。

廃墟探索が趣味で大学でも都市伝説を研究テーマにしてる少女、空魚。

彼女はある日、廃墟の中にまるで違う世界へとつながる扉を発見して……興奮して、探索に跳び込めてしまうあたり神経が太い。

でもそこで不可思議な現象と遭遇して動けなくなってるので、大分危うい子だとも思いましたが。

 

そこで空魚は、鳥子という女性と出会って……。

彼女もまた空魚が「裏側」と呼ぶ世界に、失踪した友人を探すために踏み込んでいた探索者だった。

たまたま道が交わっただけのはずだったが……後日また鳥子が空魚の前に現れて。

最初に出会ったときに2人は「くねくね」という都市伝説じみた存在と遭遇し、辛くも撃退に成功してたんですが。

その時に得た物品がいいお金になったから、また対峙しに行こうっていう行動力ありすぎる提案ですが、金欠気味な空魚は頷くんですよねぇ。

 

2度目のくねくね戦では、思惑通りの展開にはならず苦戦して。

空魚の目の色が変わるなどの肉体的な変化まで生じてしまうことになったりもしますが。

凸凹で噛み合ってるようでズレてる部分もあるコンビの歩みが癖になる作品ですね。

コミカライズされると、コミカルなシーンも良い味だしてるのでちょっと誤魔化されそうになる。
……普通に「裏側」の怪異と遭遇して犠牲者も出てるので、決してタイトルにあるようなピクニックみたいに、ほのぼのと楽しめるだけの世界ではないんですけど。
1巻最後でも新たな怪異に出くわしてますし。2人のやりとり好きなので、ぜひ長生きしてもらいたいものですが、うっかりすると即死みたいな現象が多すぎるので怖い。