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「我が師は常々こう仰られています。『剣を抜き、それを他者へ向けた時点で、自分もまた剣に倒れるのを覚悟すべきだ』、と。本当に私達へ剣を向けて良いのですね?」
帝国皇帝はハルの使いとして派遣された天騎士、天魔士と会おうともせず。
いよいよもってかつて初代がハルと交わし、今に継いできた約束を反故にするつもりだと察してハルやその弟子たちが動き始めることに。
……ハルはまだ穏当なタイプでしたけど、帝国に対して思う所のある過激派星落の魔女も同時に行動開始してるところが頭痛い点ではありましたね。
途中で明らかになった今代の皇帝の思惑としては、約束については確かに聞いているけれど、あくまで伝承に過ぎないだろうとか甘く見てるし。
そしていざハルの弟子たちの戦闘風景を見たら見たで、その強さに恐れを抱いてより過激な道に進もうとするし。小物が過ぎる……。
まぁ、伝承なんて確かに誇大になったり歪んでしまったりしてしまうことも往々にあるから、頑なに守り続ける意味がない場合もあるにはありますが。
今回の件に関しては、破ってはいけない類であった。……2度の猶予が与えられた上でなお3度目を犯そうとした、という点で帝国はもうちょっと強くたたいても良かったんじゃないかなぁ、という気持ちは沸いてくる。
あと、帝国に潜り込んでいた女神教がハルの前でのたまったセリフが総意なのだとしたら、それを取り込むことが利になると考えた皇帝はやっぱり考えが甘く見えちゃうけどなぁ……。