「たぶん、あの時私は死んでいたと思う。今、私がこうして生きていられるのは、きっとこれの、ソラのお陰。だから……一緒にいたい」
死を偽装して召喚された国を脱出しようとしているソラは、間者だった13号あらためヒカリを同行者に迎えて、順調に旅を続けていました。
スキルでMAP表示できるから、追跡を振り切りやすいように森の中を突っ切っても迷わないっていうのは強い。
顔でバレるのを避けるためとはいえ目元を隠す仮面を被るようにしたソラはなかなか怪しい外見になってましたけどね……。
更に幼くてギルド登録しての身分証作成ができないヒカリの身分保障のためとはいえ、奴隷契約を交わして側に置いてるわけで、傍から見ると怪しさ倍増では。
行商人を装って行動してましたけど、途中でトラブルに遭遇してオークと戦う羽目になったり、相変わらずついてないというべきか。
商業ギルドの悪徳構成員とギルドマスターに難癖付けられたときに、オーク騒動で知り合った少女が名家出身だったことから助けられたりしてるので、良縁もひいてはいるんですけどね。
ソラの魔法知識を教わる、ということで師匠呼びされたりもして。
祭りで人が増えているから宿も取りにくい、という時期だったけど屋敷に招いてもらうことも出来て。何事もなく観光を楽しめたら良かったんですけどねぇ。
聖王国は聖王国で内部がゴタゴタしていて、その騒動に巻き込まれてるからなぁ……。魔人の暗躍に上層部が踊らされてたのは頭が痛い。
以前縁があったルリカとクリスが探していたうちの一人を発見出来たりもしてるし、ソラが動いたことで救われた命もあるのは、まぁ良かったですね。