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「今 余裕がある部隊なんて存在していないだろう

 ならできる者がやるだけだ」

 

騎士団が壊滅し、王太子殿下も死んでしまう。

そんなゲーム序盤に待ち構えている一大イベントの渦中に飛び込む羽目になったヴェルナー。

敵の仕掛けを見破って、最悪の状況を回避することこそ出来たようですが。

王太子に直言をしたことで見込まれて、年齢も経験も上で家格にしてもよくて同格の相手の指揮を執る羽目になって、内心で冷や汗書いてるヴェルナーが好きです。

 

ゲーム知識があることも影響して、前提条件が違うため他の騎士と意思疎通がうまく測れないシーンもありましたが……むしろ王家への忠誠心の表れと受け取られて評価上がってるからヨシ。

マゼルがボスを倒すまでの時間稼ぎをするだけのつもりでしたからね、ヴェルナー。

なんだかんだ与えられた枠内で限界いっぱいまで奮戦してはいましたが。

左翼側、ミーナが受けたヴェルナーからの助言を基に、この世界にはなかった盾を用いた戦型を即座に適応してみせたフュルスト家の騎士も見事ですよねぇ……。コミカライズで絵が付くと壮観でした。

 

そしてコミカライズ独自シーンで、マゼル達の探索サイドの戦闘シーンも盛り込んでくれてたのは個人的に嬉しかったですねぇ。

いや裏でこんなの動いてて、それを打倒したって言うんだからゲーム主人公なだけはありますよねマゼル。

スタンピードに勝利した後気絶してしまったヴェルナーですが、起床した後は事後処理でできることに手を出してる当たり、貴族としてしっかりしてるわぁ……。

 

巻末SSは「王都学園の小騒動」。

ヴェルナーは療養と事後処理もあって、スタンピード後は学園休んでましたが。

体力のあるマゼルは平民だったこともあり、普通に顔を出したみたいです。そして、噂が広まっていたこともあって、色々とお声がけをいただいて困惑することになった……という一幕を描いたSSですね。

ヴェルナー視点だと見えないエピソードなので、こういうの好きです。