「まるで……恋をしているみたい……」
シリーズ完結を彩る短編集。
光輝とルーシーの出会いを描く「そうして二人の旅は始まった」。
今も鈍感とツンデレで微妙にかみ合ってない2人ですけど、相手の事を知らなかった初期はもっとバチバチぶつかっていたとか。
そんな中で教授ことオルトが自分の趣味の為に長期の外出を決めて、2人だけで生活することになって。過ごす時間が増えた中で、ルーシーの気持ちに変化が生じたのは良かった。
双子の学生時代のエピソード「七不思議への招待状」。
まだ光輝が才能に目覚めていなかった時期、それでも友人たちとわいわい過ごした時間はあったのだ、というのは良かった。
……七不思議とあるとおり、怪異と遭遇する羽目になったりするのでほっこりするばかりではいられませんでしたが。まぁ無事に決着したのは何より。
そして各エピソードの間に、4~6巻で起きた事件が解決した後から御影が帰国するまでの日常シーンを描いたSSが挟まっている、と言う構成ですね。
短編集としてはそこそこまとまってる箸休めの回って感じですが、これが完結巻と言われると不完全燃焼感が強いとは思いました。