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「これまで通り対応して、でも良いところも探して必要以上に嫌いにならないようにすればいいってことだね。それならできそうだよ」
「良かったです。まあ、これはあくまで私の考え方ですけどね」

 

冒険者として活動しているジンは初心者講習を受けることに。

若返った肉体に引っ張られて心も若返っているジンですが、記憶がすべてなくなったわけではなく、一緒に講習を受けるメンバーを「みんな良い子だな」と思ったりするあたり、老人らしい一面も残ってるんですよね。

不器用な態度を見せて反発されそうだった子を、「可愛いところがありますね」とか言って空気を緩和させてますし。

 

ここで一般の冒険者たちの常識を知れたのはジンにとっても大きかったですよねぇ。

ゲーム機能的な能力を持っているジン、普通なら魔獣を倒した後解体するべきところ、ゲーム的にドロップアイテムが出現したりしますし。

まぁこの世界の人々にもレベルやステータスっていうものは認知されていて、レベルが上がると寿命も延びて、病気にもかかりにくくなるって言うので、ジンだけがゲーム的かというというと、そうでもないんですが。

 

講習に参加した先輩冒険者たちも良いこと教えてくれましたし、先達の質が高い街に最初に訪れることができたのはジンの幸運ですね。……神の導きかもしれませんが。

実際神殿で祈っていた時のジンの様子を見て興味をもった少女レイチェルや、何度か交流していた先輩冒険者のエルザなどからパーティーに誘われることになってるし、ジン割とモテモテです。

知人にからかわれたとはいえ受付嬢のアリアに花を贈ったりもしてましたしね……。良い縁が本当に多くて、ジンの人徳を感じます。