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「……担当官としての儀礼ではありますが、無事を祈ります。あなたに秘めたる神が微笑みますように」

 

乗っていた夜行バスが事故ったのか死んでしまった主人公。

一緒に乗っていた人もほとんどが犠牲となり、気付けば行列にならんでなにがしかの処理を待っているところだった。

曰く、今回死んだ人々の魂は『迷宮国』と呼ばれる場所に引き取られて転生することなったから、そこで迷宮に挑む探索者として新たな生活を送ってもらう、とのこと。

拒否権もなく、仕方なくその手続きを進めていくことになりますが。

 

当人の経歴や適性などから、職業を希望し就けるかどうかの判定が入る。

チートしたいと強そうな「聖騎士」と書いても、はじかれることがあるし。リアルで「巫女」としての経験があればそれを職業にすることもできる。

一般的な社畜だった主人公のアリヒトは、探索者には前衛が多く後衛が足りていないと聞いて。自分にどんな適正あるかわからないから、適当に割り振ってくれないかなと「後衛」と書いたところ、なぜか受理されてしまった。

 

それは案内人からしても初見の、詳細不明の職業だったが……。

適正アリと判断された通り、アリヒトはそれをうまく活用して探索を成功させていくし、良い仲間を得ていくのが分かりやすくていいですね。

あとがきによると、アリヒトの前世の美人鬼上司五十嵐さん、書籍化にあたって暴虐さが8割減してマイルドになったそうです。ブラック労働経験者としては、それでも刺さってうわぁって気分になりましたが……。